第4回国家試験生理学を見ていきましょう
1.解糖系で生成される高エネルギー化合物は?
高エネルギー化合物 = ATP ぐらいしか試験に出ませんなのでクエン酸回路だろうが、水素伝達系だろうが答えは
ATPです
2.ヒスタミンを遊離する細胞
前回、体液性免疫の問題が出ました
そこを復習しておけばできる問題です
肥満細胞とヒスタミンは病理学でも出てきます
3.第1心音が発生する心周期の時期
第1心音は房室弁が閉じるときに鳴る音です言い換えると
心室に血液を入れた後、その入り口を閉じるときの音となります
じゃあ、第2心音はというと
動脈弁を閉じるときに鳴る音です言い換えて
心室から血液を出したあと、また貯めるために出口を閉じる音となります
なので、
第1心音は 収縮期の始めの音
第2心音は 拡張期の始めの音となるわけです
※この辺は図を描いて理解したほうが早いです
4.脳循環の特徴
前回腎血流量を調べたとき、脳についても%を出しました
そのレベルアップ版ですね
・脳の血流が絶えず変動するということは
視覚、聴覚、言語能などが絶えず変動するということです(人それを病気という)
そうならないように
脳の血流は絶えず一定に保たれるようになっています
・二酸化炭素は血管拡張物質です 収縮物質と拡張物質を復習しておくと良いと思います
・脳組織はエネルギー源としてブドウ糖しか利用できません
その原因の1つがこの血液―脳関門によるシャットアウトです5.呼吸の化学受容器反射について
この反射によって引き起こされるのは
呼吸運動の促進ですこの段階で
血液中の酸素分圧が増加することがこの反応の引き金にはならないですね
そしてこの反射の
受容器の位置は
頚動脈小体、大動脈体 です
静脈には受容器ないので答えになりません
ちょっとムズイなと思ったらこうやって因数分解してください
わりとクリアに答えを導けますよ
ちなみに
ある反射の引き金を考えるとき
その
反射によって起こる行動を促進する因子を集めれば良いと思います
6.酸化ヘモグロビンが最も増加する酸素分圧は?
これは
次回以降の前フリ問題です
過去問でこういう問題をみつけたら必ずその周辺を勉強してください
高い確率でその次あたりに出題されます
答えは95mmHgなんですがこういう問題であまりにも関係ない数字は出ません
なので、最も多いのは?と出題されていたら最も多いのを選べばイイんです
7.小腸で吸収に適した構造は?
コレは解剖に近い問題ですね
最近の国家試験は各科目の枠を取っ払う傾向があるので
生理学の範囲を解いてていきなり各論が出たりもすると思いますが
まあふっつうに解けば良いと思います
ちなみに絨毛を全開に広げた面積はテニスコート1面分
広いですね。 広いほうが吸収量も増えるからだと思いますが
8.胃液の分泌を促進するホルモンは?
国家試験
胃液関係多いですねぇ もうレギュラー
理由を考えてみたんですけど、
日本人胃がん多いんですよ(衛生学)
最近では胃液の逆流による逆流性食道炎や
検査で異常の出ないNUDなどもでてるしストレスためやすい人種なんですね
9.大脳辺縁系の機能は?
大きく
3つしかありません覚えちゃいましょう
本能行動の調節、情動行動、学習・記憶です
10.内臓痛について
前の回の復習ですね。痛みはきちんと分類さえできれば間違えません
腸間膜は
切っても痛くありません、伸ばすと痛いんです伸びると痛い:電車の中で大をガマンしたことある勇者ならわかると思います
11.腎臓の構成要素の役割
糸球体 = 血液をろ過するときのフィルター役
ボーマン嚢 = ろ過された液を受け取る役
尿細管 = リサイクル(再吸収)するか捨てる(分泌)か選別する役
集合管 = 捨て決定のやつを尿路へ送る役とラベルしておけば楽かと思います
12.神経筋接合部の特徴について
神経筋接合部とかいってますが、コレは
伝達の問題 です
伝達 = 1つの細胞の興奮が別の細胞に伝えられることなので、特徴は
・一方向性(矢印でいうと⇒)・遅延
・疲れやすい(あんまり続けて刺激すると伝わりにくくなる)
・酸素不足や薬物の影響を受ける
です。ちなみに
シナプス = ニューロンの神経終末と他の細胞との接合部※この他の細胞に当たるものは、他のニューロン、筋、腺細胞です基本的に末梢性の神経伝達物質はアセチルコリンです例外が交感神経の節後ニューロンがシナプスする部分(交感神経の効果器)ですここだけノルアドレナリンなんですねそして
中枢をでてから最初にシナプスする部分はニコチン受容体です
つまり交感神経も副交感神経も筋もニコチン受容体にシナプスするわけですが
筋のニコチン受容体のみ クラーレ という物質で伝達が遮断されます
その違いを調べてくれよという意味でクラーレを入れたと思われます
さらに興奮性シナプスという用語は
興奮性シナプス ⇒ +の反応を起こす(胃の蠕動運動亢進とか)
抑制性シナプス ⇒ −の反応を起こす(胃の蠕動運動低下とか)という意味を知ってもらいたくて選択肢に入れたのだと思います
出題には出題者の意図が表れます
出題者の立場になって復習に臨むと、復習効果が高いですよ
13.カテコールアミンα受容体の興奮で生じる効果
アドレナリン受容体にはαとβがありますどちらか片方覚えておけば国家試験に対応できます
α受容体:血管平滑筋や胃腸・膀胱の括約筋に分布してこれらの筋を収縮させる問題出たときこれ以外のものはβとすればいいわけです
14.内分泌腺とホルモンの組み合わせ
これは分類して覚えるしかないですね
出すホルモンが少ないものから覚えていくのが良いと思います
15.筋収縮について
これは復習問題です(問題が雑ですが)
新しい単語は単収縮と強縮だけです
・単収縮は心臓のみ
・ほかは強縮と覚えとけば問題ありません
16.視覚の情報伝達について
今回は
網膜で伝達に使う細胞についての問題です
網膜内での主な伝達経路は
視細胞 ⇒ 双極細胞 ⇒ 神経節細胞 (このまま視神経へつながる)であり
水平細胞とアマクリン細胞はこれを修飾するものです
ちなみにグリア細胞はニューロンの支持細胞です
今のところレギュラーは
胃液、ホルモン、中枢神経系、運動、感覚、循環器、消化器ですね
次回は第5回です
posted by epg* at 17:53
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国家試験生理