2008年03月30日

気・血・津液(7)津液@作用と分類

津液 = 体内における正常な水液の総称
唾液、汗、涙、尿なども当然これに含まれます

(作用)
慈潤・滋養です
例えば、体表の潤い、関節の動きを滑らかにする作用などが挙げられます

(分類)
性状から
『津』=澄んでさらさらしたもの
『液』=濁ってねっとりしてるもの
と分けられていますが

わかったところで治療に結びつくかギモンです

それよりも

津液は所在部位と五臓との関連性により『五液』として診察に応用されてます
こっちのがよっぽど実践的な分類です

涙:肝の液
汗:心の液
涎:脾の液
涕:肺の液
唾:腎の液

それぞれこんな感じに使ってるようです

・涙が出ずに目が乾く(潤いがない) ⇒ 肝の陰分・肝血の不足
・風に当たっただけでも涙が出る(出やすい) ⇒ 肝に熱がある・肝腎両虚

・汗がよく出る(多汗) ⇒ 心陽虚(気が不足してさらに冷えてる状態)
・寝汗が多い(盗汗) ⇒ 心陰虚(血が不足してさらに水分も少ない状態)

・口が渇く(涎が減ることによる) ⇒ 津液がうまく上に運ばれてこない
・涎が多い(つねに溜まってることも) ⇒ 脾気虚による統摂不足

・鼻が乾燥する(涕出なくて) ⇒ 肺に熱がある・乾燥している
・鼻づまり・垂れっぱなし ⇒ 肺の気がうまく回ってない

・舌が乾きやすい(唾が出なくて) ⇒ 腎陰虚

実際の治療において、この情報だけで方針を決めることはありませんが
患者さんの状態・治療方針を決定する上で参考になります

次回は津液の循行についてです

タグ:中医学
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